2024/05/02

2024年5月号　しげクリ通信（1）

初夏の候、皆さまいかがお過ごしでしょうか・・・・・?

日本肝臓学会は、 2023年6月15日に開催された第59回総会で
慢性肝臓病の早期発見・早期治療を目指すため、 「奈良宣言2023」を発表しました。
近年、B型肝炎 C型肝炎といったウイルス性肝疾患は劇的な治療の進歩を遂げ、
それによる死亡者が年々、 減少傾向にある一方で、

生活習慣病を基盤とするいわゆる脂肪肝を基礎とした肝硬変、
肝がんなどの肝疾患が年々増加しているため、 本学会により警鐘が鳴らされたというわけです。

その具体的な内容として、 「肝疾患の早期発見・早期治療のきっかけ」として
GPT>30をひとつの目安としました。

GPT とは、グルタミン酸・ピルビン酸転移酵素のことで、
別名 ALT (アラニン・アミノ基転移酵素) とも呼ばれます。

2024/05/02

2024年5月号　しげクリ通信（2）

今までは10~40 IU/ (国際単位/) 程度が基準値とされてきましたが、
この「奈良宣言」により、GPT値が30を超えていた場合、
たとえ症状がなくても肝臓に軽微な炎症が起きており、 この炎症が長期間持続することで
将来肝硬変や肝がんのリスクが上昇することが明らかにされたのです。

私が生まれた1960年代後半、アメリカで大流行したヒッピー・ムーブメントの時代、
「Don't trust anyone over thirty (30歳以上のヤツらは誰も信用するな)」 という言葉が
スローガンとして掲げられました。

30歳どころか私ももうすぐ60歳になりますが (気持ちは今でもロックン・ローラーですが)、
肝機能に関しては 「30以上は安心するな」 といったところでしょうか・・・・・。
皆さまも、ご自分の血液検査データにご注目ください。

2020/12/21

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2020/09/01

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